~仮装は一日、目は一生のお付き合い
「目薬さん、お休み代わってもらえますか?」
先日、若いスタッフから頼まれました。
特に予定もなかったので、もちろんOK!
CS眼科クリニック、視能訓練士の目薬ひとみです。
ところが、お休み前日。彼女は大きなスーツケースを抱えて出勤してきたのです。
「何? お出かけだったの?」
聞けば、某テーマパークまでハロウィンの仮装をしに行くというではありませんか。
しかも前夜からホテルを取って、お泊まりで!
それも、スーツケースですよ!
旅行でも引っ越しでもありません。
【仮装です】
一体、何をそんなに持っていくの?
衣装に靴、ウィッグ、メイク道具?
聞けば、ゲーム『バイオハザード8』に登場する
敵キャラクターに変身するのだとか。
……ごめんなさい。私にはさっぱり分かりません。
でも、その情熱には脱帽です。

さて、お休み明け。
「どうだった? 楽しかった?」
ところが彼女、ちょっと残念そう。
「それが~!不完全燃焼でした~」
ええっ! そこまでやって、まだ不完全燃焼なの!?
写真を見せてもらいましたが、十分ハイレベルです。
「だって今回ウィッグとカラコンしてなったせいか
どうもやり切った感がなくて」
なるほど。彼女にとっては髪の色も瞳の色も、
キャラクターになりきるための大切な要素だった
んですね。仮装って奥が深い……。
そして視能訓練士の私は、その「カラコン」という
言葉に反応してしまいました。
実はカラーコンタクトレンズは、度が入っていなくても「高度管理医療機器」。
ドラッグストアなどでも手軽に買えるので、
ついファッション小物のように思ってしまいますが、
目に合わないレンズや間違った使い方によって、
角膜に傷がついたり、感染症を起こしたりすることもあります。

でも最近は、カラコンといっても進化しています。
酸素を通しやすい「シリコーンハイドロゲル」という
素材を使った製品も登場しました。
角膜に必要な酸素透過率も、従来製品より高くなっています。
当院でもシリコン素材のカラーレンズを扱っており
以前は黒いサークルタイプが中心でしたが、
最近はブラウン系やグレー系も仲間入り。
もちろん、酸素をよく通すからといって、
誰にでも安全というわけではありません。
大切なのは、自分の目に合ったレンズを選び、
正しく使うこと。
仮装は一晩で終わっても、目のトラブルは翌朝に
消えるとは限りません。せっかくのおしゃれですから
目の健康にも気を配って楽しみたいものです。
さて、そんな彼女の話を聞いて、
私もちょっと考えました。
今年は私も仮装してみようかしら。
でも、夫に言われそう。
「わざわざ仮装しなくても、朝のすっぴんで
十分だろ」
……うるさいわ!
それ、仮装じゃなくて実装だし……。

40代 視能訓練士歴:約20年
趣味は料理とピアノと読書
小児眼科、斜視についての学びを深めたく、勤務しております。












